脳 心理
精神機能をになう脳メカニズムについて理解する。
(1) 脳の活動時に細胞レベル・分子レベルで起こっていることを具体的に理解し、
(2) さまざまな精神機能の生物学的基礎に関するこれまでの知見を学び、
(3) それらの知見をうるために用いられた研究法、および今後重要になってくると思われる最新の研究法について理解する。
一元論
1 ある一つの原理で、あらゆるものを説明しようとする考え方。
2 哲学で、世界を一つの根本的な原理によって説明しようとする立場。パルメニデスの「有」、スピノザの「実体」など。→二元論→多元論デジタル大辞泉より
刺激法
破壊法
記録法
分子生物学(ぶんしせいぶつがく、英: :molecular biology)は、生命現象を分子を使って説明(理解)することを目的とする学問である[1]。
https://www.biophys.jp/highschool/D-26.html
大脳皮質
膜電位
受容体
シナプス後電位
活動電位
軸索
視覚
網膜
受容野
視覚皮質
背側経路
腹側経路
知覚
蝸牛管
有毛細胞
周波数局在
嗅細胞
味細胞
体性感覚皮質
健忘
シナプス可塑性
長期増強
海馬
神経細胞新生
条件づけ
脳内報酬系
薬物依存
場所細胞
グリッド細胞
自律神経系
下垂体
HPA軸
モノアミン欠乏仮説
ドーパミン仮説
グルタミン酸受容体
概日リズム
視交叉上核
ノンレム睡眠
脳波
上行性網様体賦活系
ブローカ野
角回
縁上回
心の理論
染色体
DNA
タンパク質
遺伝子
遺伝子改変動物
光遺伝学
潜在的認知
外胚葉
神経管
脳室帯
成長円錐
非侵襲的脳機能測定法
BOLD効果
カスケード
行動
生理心理学は、脳と心の関係を実験によって解明しようとする学問領域である。いくつかの実験例から生理心理学のイメージをつかむとともに、生理心理学における心のとらえ方についての歴史的背景を概観する。
脳は、私たちの心にとって無くてはならない器官である。脳を構成する各要素について知り、情報処理を行う上でとりわけ重要である神経細胞の活動がどのような分子によってになわれているのかについて理解する。
神経細胞の興奮とは、具体的には何がどうなることなのだろうか。ある神経細胞が信号を受け取ってから、別の神経細胞に信号を送り出すまでの過程を順にたどることにより、脳活動の実体について理解する。
感覚・知覚機能によってのみ私たちは外界を知ることができる。本講では視覚をとりあげ、網膜によって受容された外界の光の配列が、どのような情報処理によって視知覚となりうるのかを学ぶ。
外界を知る手段として聴覚、味覚、嗅覚、体性感覚も重要である。各知覚系の情報処理を概観するとともに、いずれも外界の物理化学的な刺激から神経細胞の膜電位変化への変換が情報処理の開始点であることを理解する。
何かが記憶されたとき、脳のどこでどのような変化が生じるのだろうか。シナプス部の伝達効率の変化や神経細胞新生など、記憶痕跡の候補として挙げられている可塑的変化の機序について学ぶ。
私たちは経験によって自身の行動を変化させることを通じて環境への適応を実現している。本講では学習をになう脳メカニズムおよび脳内報酬系について学ぶとともに、空間認知を可能にしている神経基盤について考える。
喜怒哀楽は人生を彩るものであるだけでなく、自分の置かれた状況や今とるべき行動を生体に教えてくれるという、生存する上で重要な役割も果たす。情動の生物学的基盤を、神経系と内分泌系の両面から学ぶ。
うつおよび統合失調症の生物学的基礎について、おもに薬理学的知見に基づいて論じる。薬物投与によって脳に何が生じることが症状の改善につながるのかという、現時点でのいくつかの仮説について学ぶ。
私たちは1日24時間のサイクルに基づいた生理的・行動的リズムを有している。概日リズムを司る脳内機構を学ぶとともに、概日リズムを示すものの代表例として、精神機能と深く関わりのある睡眠について理解する。
失語症患者の脳損傷部位から明らかにされてきた言語野と言語処理ネットワークについて学ぶとともに、私たちが他人とコミュニケーションを取る上で必要と考えられる「心の理論」をになう神経機構などについて学ぶ。
親から受け継いだ遺伝子の情報に基づいて合成されたタンパク質が私たちの脳の情報処理を大きく左右する。遺伝子発現の流れを理解するとともに、タンパク質と行動との関係を明らかにする実験例について学ぶ。
意識という主観的な現象を科学的に研究するのは容易ではないが、意識の神経基盤を明らかにしようとする動きが近年盛んになってきた。前頭葉の機能、潜在的認知の例などを挙げて、意識の研究アプローチを紹介する。
複雑な脳神経系は長い年月をかけた進化の結果できあがってきたものであり、また一個体のレベルにおいても劇的な発達を遂げる。私たちの複雑な脳が出来上がっていく過程、また脳の老化について学ぶ。
これまで学んできた内容を統合的に振り返ることによって、人間の心を脳という視点からどのように理解することができるか論じる。生理心理学が今後進むべき道について考察する。